エグゼクティブオンボーディング

エグゼクティブオンボーディングとは何か〜経営幹部の成功を、偶然にしないために〜

2025.12.15

最近、さまざまな業種・フェーズの経営者とお会いする中で、
改めて「エグゼクティブオンボーディングとは何か」を説明する機会が増えています。

今日は、エムクラスが考える
エグゼクティブオンボーディングとは何か、
その全体像を整理してみます。


Executive Onboardingとは

エグゼクティブオンボーディングとは、
経営幹部が新しい役割において、早期に信頼と成果を生み出すための「成功条件を設計するプロセス」です。

エムクラスが提供するエグゼクティブオンボーディングは、新任幹部を「慣れさせる」ための支援ではありません。
経営幹部に求められる役割・期待・意思決定の前提を明確にし、個人と組織の双方が、同じ成功イメージを共有した状態で立ち上がることを目的としています。

経営幹部の成功を、構造として捉える

未来の会社は、どうありたいか。そのとき、組織はどうあるのか。

エムクラスでは、エグゼクティブオンボーディングを単独の施策ではなく、
経営幹部が成果を出し続けるための一連のプロセスの中核として位置付けています。

なぜ「最初の100日」を設計するのか

新任幹部が成果を出せるかどうかは、個人の能力よりも、着任初期にどのような前提と関係性が設計されているかに大きく左右されるということがわかっています。
エムクラスでは、この最初の100日間を「試行錯誤の期間」ではなく、
成功の土台を意図的につくる期間と位置づけています。

“オンボーディングに集中して取り組めば、
ブレイクイーブンポイントに達するまでの時間を
⼤幅に短縮することができる”
(マイケル・ワトソン教授:IMDビジネススクール)

新しい経営幹部が組織に着任した直後は、学習や関係構築のために、
組織から価値を「消費」する状態が続きます。やがて経験を積み、行動が組織に適合していくことで、
徐々に価値を創出するようになります。
この「消費する価値」と「創出する価値」が等しくなる分岐点を、ブレイクイーブンポイントと呼びます。

エムクラスのエグゼクティブオンボーディングは、
経営幹部が適切な役割と判断のもとで成果を発揮できる状態を、偶然ではなく、設計によってつくることを重視しています。
その結果として、ブレイクイーブンポイントに至るまでの時間は、前倒しされていきます。

なお、立ち上がり以前に
「誰を・どんな基準で任せるのか」自体が不明確になっているケースが多くあります。
こうした課題については、別途、経営幹部登用の構造を整理する取り組みも行っています。

経営幹部登用の失敗構造を研究・実践の両面から整理した
『エグゼクティブオンボーディング― 経営幹部の成功を設計する特別プログラム』→ 近日公開予定です

Executive Onboarding を成功へ導く 5つの視点

エグゼクティブオンボーディングは、単なる初期フォローではありません。
早期に信頼と成果を生み出すためには、次の5つの視点が揃っていることが重要です。

1. 期待と役割の明確化(What to Achieve)

幹部に求められる役割・成果を社内で共通化する。

2. 意思決定軸の設計(How to Decide)

戦略判断の基準と優先順位を共有し、迷いを減らす。

3. 関係性の設計(Key Relationships)

上司・同僚・ステークホルダーとのやりとりを設計する。

4. 成果への道筋の可視化(Timeline)

期待の実現までのプロセスと評価を明確にする。

5. 権限と意思決定構造の設計(Decision Authority)

経営幹部が「どこまで決めてよいのか」「誰が最終判断者なのか」を、組織の実態に即して明らかにする。

Executive Onboarding がもたらす価値

エグゼクティブオンボーディングは、次のような価値を企業にもたらします。

  • 早期の意思決定と成果創出の加速
    最初の成果を最短で生み出す視点を支援します。
  • 経営と幹部の共通言語の確立
    期待・目標・判断基準を共有し、組織の一体感を高めます。
  • 関係性の摩擦を減らす
    役割間のギャップを解消し、コミュニケーションを円滑にします。
  • 中長期の組織成果につながる基盤づくり
    一時的な支援ではなく、成果が継続する状態を設計します。

このような状況の企業で導入されています

  • 外部から経営幹部を迎えたが、成果が定着しない
  • 初めて経営幹部を任せる
  • 成長に伴い、幹部に求める役割や判断基準を明確にしたい
  • 事業承継・経営移行期にある
  • 課題の本質が分かったうえで設計的に進めたい

Why M-Class?|専門性と信頼性を支える4つの柱

採用から立ち上がりまでを見てきた実務力

数百社の採用支援に携わり、スタッフ層から課長・部長・経営層まで2500名以上の立ち上がりを支援。
採用だけでなく入社後の立ち上がりを支援する中で、「実際に現場で活躍する人物像」を深く理解。
企業・候補者双方の視点から、成功条件を構造化してきました。

国際基準のアセスメント × 教育設計の専門性

国際標準のアセスメントと、研修・育成設計を統合できる専門家が参画

実務と研究で裏付けられた成功メソッド

研究者と共同開発し、現場知と学術知を統合した独自メソッド

経営人材のプロフェッショナルチーム

グローバルで活躍するHR・組織開発の経験者が参画し、確かな専門性と品質を保証



エグゼクティブオンボーディングは、
何かを「足す」イベント的な育成施策ではありません。
経営幹部が成果を出すための前提を、組織として意図的に設計する取り組みです。

本記事が、経営幹部の立ち上がりを「偶然」に任せないための一つの視点になれば幸いです。


株式会社エムクラス
代表取締役
村上しほり